GLP-1受容体作動薬は、もともと2型糖尿病や肥満の治療薬として開発されたお薬で、血糖値を下げたり食欲を抑えたりする効果があります。
マンジャロやリベルサスといった商品名を聞いたことがある方も多いと思います。この薬は現在世界中で数千万人が使用しており、今もその使用者は急速に拡大しています。
近年注目されているのは、血糖や体重のコントロール以外の、いわば副次的な効果です。
具体的には、アルコールや薬物への依存が減る、ギャンブル行動が減るといった報告が相次いでいます。
これらは脳の報酬系、つまりドーパミンなどが関わる、快感や欲求を生み出す回路への作用を介していると考えられています。
この研究が立てた問いを説明します。
犯罪学の分野では、衝動性、つまり考える前に行動してしまう性質と、アルコールの使用が、暴力犯罪の最もよく確立されたリスク要因であることが分かっています。
この研究の問いは、GLP-1受容体作動薬を今使っている人では、この衝動性やアルコールが暴力に結びつくという関係そのものが弱まるのではないか、というものです。
