その人の世界の見方や性格を形作る上で、最も重要な時期は生後0~18か月までの期間であると言います。
この人生最初の発達段階で、子どもは世界が信頼できるものなのか、そうでないのかを学びます。
世界に対する信頼と不信、これを決定する核心的な要素は、子どもがどのようにケアされたのかという、養育の質です。
この時期の子どもは、生命の維持をその養育者にすべて依存しています。そのため、子どもが受けるケアのレベルが、その子の性格形成に重要な影響を与えるのです。
この時期に、自分の周りの人たちが信頼できるのか信頼できないのかを、子ども達は学んでいきます。
泣いたときに養育者が必要なケアを与えてくれたのか、怖がったときに癒やしてくれたのか、お腹がすいたときに食べさせてくれたのか。
このような子どもの欲求が持続的に満たされるなら、子どもは周りの人たちが信頼できるということを学んでいきます。
このような「信頼」が問題なく発達していくことで、自分を取り巻く世界が安全で安心できるものであるという感覚を子ども達は育みます。
これがうまくいかなければ、世の中に対する恐れと不信が生まれます。
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以上は、ドイツ生まれのアメリカ人心理学者エリクソンの説に従っています。
彼の最も有名な「主体性・アイデンティティ 『青年と危機』」の有名な一節を以下に紹介致します。