HSP (Highly Sensitive Person)、ハイリー センシティブ パーソン
まだ決まった日本語訳がないので英語そのままですが、直訳すれば「極めて敏感な人」です。
英語のセンシティブには、敏感、感性豊か、神経質、傷つきやすい、などの意味があります。
HSPは医学的診断名や障害ではありません。もっと中立的な、人の特性や性質といったもので、一般人口の20%程度がHSPであると言われています。
HSPの性格特性を表す言葉に、SPSがあります。
SPS(Sensory processing sensitivity、感覚処理感度)とは、中枢神経系の感度の敏感さのことで、自分に加わる刺激をより深く認知処理できるような性格特性を意味します。
人だけでなく100を超える動物種において同様の敏感さ(SPS)が認められており、進化に由来する一種の生き残り戦略であるとも考えられています。
自らを取り巻く状況を注意深く観察して脅威を回避するという生存戦略です。
SPS、HSPという言葉は、心理学者のエレインアロンと夫のアーサーアロンによって1990年代半ばに造られた心理学用語です。
彼らは、SPSを測定するためのハイリーセンシティブパーソンスケール(HSPS)という問診票も作成しました。
この問診票で、特に高いSPS値をもつ人がHSPと見なされます。
HSPを特徴付ける基本的な特性は、
感覚処理が非常に深いこと、
環境の微妙な違いを認識できること、
容易に過剰刺激されてしまうこと、
人並み以上の感情反応を持っていること、
他者の感情表現に共感を示すこと
です。
(続きます)