抜毛症、皮膚むしり症、チックなどの治療に有効性が認められている習慣逆転法ですが、簡略すると以下の2ステップからなります。
①認識トレーニング(気づきのトレーニング)
習慣逆転法の核となるトレーニングです。
止めたい習慣が起こることを、自分自身が意識できるようになることが目標です。
最初は、治療者もしくは家族が、その習慣が起こる毎に指摘します。
時間を決めて、習慣が起こる毎に本人がノートに記録していきます。
次第に、本人が、その習慣が起ころうとするまさにその時に、気づくようになっていきます。
以下のことを合わせて行うことが望まれます
○止めたい習慣についてまとめてみる
いつから始まったのか
その習慣のよい点、悪い点
その習慣が起こる前の前駆的習慣があれば、それを見つける
○リラックス法を訓練し実践する
○その習慣を引き起こす状況はどのような状況なのか考えてみる
②競合反応トレーニング
認識トレーニングが十分体得できれば、次に止めたい習慣に代わる新しい習慣を身につけてきます。
新しい習慣は、古い習慣と競合するもので、同時には行えないものです。
例えば、抜毛という習慣に換えて「こぶしを作る」「こぶしを握りしめる」「握りしめたこぶしを体に強く当てる」などといったものです。
代替の習慣は、できれば他人があまり気づかないような習慣であることが望ましいといえます。
参考記事