レクサプロ(エスシタロプラム)

レクサプロはSSRIに属する抗うつ薬です。

日本で未発売のSSRIシタロプラム(セレクサ)の光学異性体のうちの S体であることからシタロプラムの前にエスがついています。(RとSが混在するセレクサから、活性を阻害するR体を除いた薬剤)

セレクサ(シタロプラム)から新しいステージへの前進(プロシード)という意味でレクサプロ(セレクサ+ プロシード )と命名されました。

我が国における保険適応は、「うつ病・うつ状態」と「社会不安障害」ですが、うつ・不安・パニック・強迫などに有効性が認められています。

(米国FDAは、全般性不安障害の治療薬としても認可しています。)

通常10mgから飲み始めますが、半錠の5mgから始めることもあります。

肝臓で代謝されて、尿中に排泄されます。そのため肝障害がある場合には投与は10mgまでが望ましいとされています。

また65才以上の高齢者への投与も10mmgまでが望ましいです。それ以外の方は20mgまで増量が可能です。

服用後4時間程度で血中濃度がピークに達し、半減期は27時間程度です。

効果発現までには時間がかかりますが、6~8週間投与しても効果が認められないときは、量が足りないか、全く効かないか、どちらかです。(ただし増量については、10mgから20mgに増量してもさほど有効性は変わらない印象があります)

妊娠中の投与は、FDAのリスクカテゴリーCに相当します。

妊娠中、特に第一3半期における使用は勧められませんが、胎児に対する有害事象の報告はありません。

授乳に関しては、セルトラリンと並んで最も安全なSSRIとされておりますが、リスクフリーではありません。但し、授乳による有害事象の報告はありません。

性機能障害がもっとも少ないSSRIの一つです。

トリプタン製剤との併用は、セロトニン症候群の危険性があるので注意が必要です。

更年期女性のホットフラッシュに有効であると言われています。

離人症に対する有効性が報告されています。

よく見られる副作用としては、傾眠、めまい、疲労感、発汗、口渇、勃起不全、嘔気、不眠、便秘、下痢などがあります。

いくつかの副作用については、服用4~6週で慣れてくることが多いと言われます。

QT延長については、
まず禁忌項目に「 QT 延長のある患者(先天性 QT 延長症候群等) 」という項目があります。(QT延長のある人には投与できません)

また、高齢者や肝機能障害のある人などで1日10mgを上限とすることが望ましいという記載も、QT延長を起こしやすいからであると説明されています。

QT延長の危険性を避けるため、他のQT延長の可能性のある薬剤との併用は避けることが望ましいといえます。

投与前に、および投与後も定期的に、心電図検査を行い、QT延長の有無をチェックすることが 望ましいといえます。


構造式


レクサプロは各種神経伝達物質の受容体に対してほとんど結合性を示
さない、ピュアなSSRIです。

(上の図は セロトニンランスポータに対する結合能についての選択性を示します。縦軸はドパミン、横軸はノルアドレナリンの各トランスポーターに対する結合能と セロトニンランスポータに対する結合能 の比率。)

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