境界性パーソナリティ障害

境界性パーソナリティ障害の本質的な特徴は、
対人関係・自己像・感情 の不安定性と著しい衝動性です

末尾に別枠でDSM-5による診断基準を提示致しました。その基準(1)に示すように、見捨てられることを避けようとなりふり構わない努力をします

やむを得ない計画の変更や、限られた期間の別離に対してさえも、見捨てられる恐怖や不適切な怒りを強く体験し、パニックに陥ったり相手に激怒したりします

その対人関係は、基準(2)に示すように不安定で激しいものです。1~2回会っただけであっても、自分の恋人ないしは自分の面倒をみてくれる人であると理想化し、長い時間を一緒に過ごすように要求します。しかし、相手が自分の面倒をよくみてくれないと感じれば、理想化からこきおろしへと素早く変身します。このように他人の見方を、突然にかつ極端に変化させる傾向があります。

基準(3)に示される同一性の混乱とは、その人自身が持っている価値観や目標が突然に変化することです。愛が満たされずに助けを求める弱い人間から、虐待に対する正義の復讐者に急変することもあります。

また、基準(4)に示すように、ギャンブル、金銭浪費、過食、薬物乱用、危険な性行為、危険な運転といった自己破壊的な衝動性を有している場合があります。

基準(5)の自殺のそぶりや自殺するという脅し、自殺企図、自傷行為は非常に多く、実際に自殺してしまう人が8~10%に及ぶと言われます。自傷行為は解離状態で起こることがあります。

基準(6)で示される不快気分やいらいらは、幸福や満足を感じられる期間が出現することで和らぐことは殆ど無ありません。

境界性パーソナリティ障害の人は、基準(7)で示されるように、慢性的な空虚感を抱えています

基準(8)は、怒りの制御ができないことを示しています。自分にとって重要な人物が自分の面倒を見てくれないと感じると、怒りが呼び起こされ、爆発的に激しい言葉を吐く場合があります。

基準(9)に示されるように、一過性の妄想や解離を経験することがありますが、その程度や期間は、妄想性障害や解離性障害と診断するには不十分です。

(続きます)


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